金属製品の表面処理
2024-08-02
1.表面処理とは何ですか?
表面処理とは、防錆、耐摩耗性などの機能を付加したり、装飾性を高めて見た目を良くすることを目的として、素材の表面に施す追加の加工のことです。
表面処理の代表例としては、自動車のボディに施される塗装、家電製品の表面にメーカー名などを印刷する、ガードレールの塗装の下に施す「メッキ」などが挙げられます。
歯車やブレードなどの金属部品に施す焼き入れなどの熱処理も表面処理に分類されます。
表面処理は、表面を削ったり溶かしたりする除去加工と、塗装など表面に何かを加える付加加工に大別されます。
2.表面処理の方法
代表的な表面処理としては以下のような方法が挙げられます。電気を使用する表面処理で専用電源が必要な場合は表中の赤字で示します。
カテゴリ | プロセス | 説明 |
クリーニング | クリーニング | 洗浄とは、油分、表面の酸化物、バリ、異物などを除去する工程です。塗装やメッキの寿命を延ばすことができます。洗浄工程のうち、ブラスト加工とホーニング加工はそれぞれ研磨剤と砥石を使用するため、洗浄と研磨の両方の工程と言えます。 |
ブラスト | ||
ホーニング | ||
研磨 | 化学研磨 | 表面を研磨して滑らかにします。 一般的に研磨というと砥石やブラシで擦るイメージですが、化学研磨や電解研磨は表面をわずかに溶かして滑らかにします。 電解研磨では、電気分解を使用して部品の表面を溶液に溶解します。 |
機械研磨 | ||
電解研磨 | ||
絵画 | 避妊手術の絵 | これは、表面にペイントを追加するプロセスです。 これは耐食性と装飾性を向上させるために行われます。 静電塗装は塗料を帯電させ、静電気の力で効率よく密着させる塗装です。 粉体塗装も静電塗装の一種です。 電着塗装とは、特殊な塗料の溶液を電気分解して部品の表面に塗料を析出させる塗装方法で、自動車のボディの下地などに使用されます。 |
静電塗装 | ||
電着メッキ | ||
メッキ | 電気めっき | メッキは、部品の表面を別の金属の薄膜で覆うプロセスです。 電気メッキは、溶液を電気分解することによって部品の表面にコーティングを堆積させる方法です。 これは主に鉄などの金属に施され、耐食性と装飾性を提供します。 装飾目的でプラスチックの表面にメッキを施す場合もありますが、近年は塗装技術の向上によりその数は減少しています。 |
キミカルメッキ | ||
溶融めっき塗装 | ||
熱処理 | 表面焼入れ | 金属の表面を硬化させ、耐摩耗性や耐疲労性を向上させる処理です。 金属を加熱・冷却することにより、金属表面の構造が変化し、硬くなります。 表面焼入れには高周波焼入れと呼ばれる方法があり、コイルに高周波電流を流して、いわゆる誘導加熱ヒーターのように部品を加熱します。 |
炭焼き | ||
窒化処理 |
3. 表面処理を施したSayhey製品